年齢は関係ない!記憶力を爆発的に高めるたった1つの方法を伝授する

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「なぜ学んだことが記憶できないのか?」記憶力の低下を疑ったりすることありますよね。

試験勉強や仕事の生産性を高めるために、新しい領域にチャレンジすることがあるはず。
テーマは簿記やITといった仕事関係から、はたまた歴史や一般教養かもしれない。
しかし、学んだことが「頭に定着している」と感じれるケースはあまり多かったりしませんか?

その原因を多くの人が「年齢のせい」にしてますが、断言します。

断じてそうではない。

インプットの仕方を知らないだけだということを!

実は、インプットの「論理化」を意識するだけで記憶力は爆発的に上がります。 

今回は、インプットを確実に定着化させるための記憶方法をご紹介したいと思います。

記憶力の低下を招く理由

なぜ記憶できないのか?

これには、簡単な理由があります。

「面白くないから」です

面白くなければ印象に残らない。
脳はとても合理的にできている。無意味なことに余分なエネルギーを使わないのです。

大人になるにつれ、物事が”新鮮”ではなくなってしまいます。
子供のように触れるもの全てに興味・関心を注げなくなってしまう。

だから、昔のようにインプットしても面白くなくて記憶できない。

では、どうすれば勉強(インプット)を面白くできるのか?

そう、「論理化」してしまえばいい。

楠木教授は著書の「経営のセンスの論理」で以下のように述べている。

「やみくもに知識の量を増やそうとしても面白くないのは当たり前だ。
勉強の面白さは、ひとえに知識の質に関係している。

上質な知識とは何か。

それは「論理」である。

論理は面白い。論理の面白さをわかるようになれば、勉強は苦にならない」

この論理化とは、「つながり」と定義します。
つまり「物事と物事のつながり」や「用語と用語のつながり」を把握すること、と理解しておいてください。

多くの人が論理化できていない

実はこの論理化を多くの人ができていないのです。

その理由は、「手を広げすぎているから」

では、なぜ手を広げすぎると論理化できないのか?

答えは、「人間の認識能力に限界があるから」なのです。

ありがちな失敗ケースを紹介します。
何かを勉強しようと考えた時に、意識的か否かは別に、勉強の範囲を決定すると思う。
ここでは参考書を媒体として選んだとする。
範囲に関して、以下のような選択肢があります。

  1. 参考書の内容を全てマスターしようとする
  2. 参考書の1章をマスターする
  3. 参考書のうち1単語をマスターする

多くの人が1.「よっしゃ!この参考書の内容を全てマスターするぞ」を選択して意気込んでスタートすると思います。
でも、これが実は失敗の始まりです。 

この一冊だけでもびっくりするくらい多くの用語がでてきます。
ちなみに、私の手元にある「もういちど読む 山川世界史」を見てみると、索引に3,000個以上の記載があります。

これらの関係性を整理してください、と言われたらできますか?
誰もが凄く難しいと感じると思うはず。
(※受験で世界史は選択していない前提に立ってください)

よく「参考書は手を出し過ぎず一冊をちゃんとマスターせよ」と言われますが、私からすると、これでもかなーり広すぎます。


実は答えは、3.「まずは1単語に絞ってマスターせよ!」です。

小説やドラマでも、登場人物が10人以上出てくると「あれ?この人誰だっけ?」となりますよね?
あれと一緒です。

大量の情報量を目の前にすると、単に文字をなぞるだけになり、用語の大小関係や因果関係の整理を諦めてしまうのです。
要は、「情報の豊かさは注意の貧困を生む」なのです。

まとめると、人間の認識能力には限界があるため、手を広げる過ぎると、論理化できない(する気が起きない)のです。

 

なぜ論理化すると面白くなるのか

 最後に「論理化できると本当に面白いのか?」を確認しましょう。

論理化できると面白い理由には、以下の2つがあります。


(1)謎解きの感覚を味わえること(論理そのものの面白さ)
⇨疑問点が解消すると「あ、なるほど○○とはこういうメカニズムだったのか!」や
「○○と○○はこういうつながりだったのか?」という謎解きの感覚が得られます。

(2)論理が現実に適用できること(論理が使える面白さ)
⇨論理化ができると「○○と○○のつながりって、現在の自分が抱えている問題と同じ!」のように見出した論理を現実に活用できます。

実際に具体的に見てみましょうか。

パッと「山川世界史」を開いてみると「絶対王政」という用語が出てきました。
この一単語に絞って論理化していきます。

まずは、「1.絶対王政の定義とは?」という定義の確認
⇨王が絶対的な権力を行使する政治の形態。

次に「2.なぜ絶対王政が出現したのか?」という背景の確認
⇨宗教対立などで恒常化した戦争は軍事革命によって大規模化・長期化→莫大な軍事費の必要性→全国的な徴税制度を中心とした一元的組織の必要性が生じた。


これから、2つのことを得ることができる。
絶対王政の出現の背景に「莫大な軍事費の必要性」があった・・・(1)

このたった一つの論理化だけでも、「なるほど!莫大な研究開発投資が必要な製薬業界の再編と同じ論理だ」と「現実への適用」も出来るようになる・・・(2)

さらに疑問点を追求するとしたら、「なぜ宗教対立は生じたのか?」「なぜ絶対王政は倒れたのか?」というような研究テーマが生まれる。

どうでしょう?
これをさらに深堀りしていくと、より一層「謎解きの感覚(1)」が得られそうですよね。

「絶対王政」というたった一単語を、ほんの少し深堀りするだけで以前より立体的に見えてきました。
だーっと文字をなぞって記憶を試みるよりも、何倍も面白いと思いません?

一度でも論理化してしまえば、目前の現実へも論理が適用出来ます。
つまり、「論理化できると面白い」のです。

 

最後に

たまに化け物みたいに頭が良い人がいますよね。

「才能が違うんだな」と片付けてしまいがちですが、実は考え方をちょっと変えるだけで追いつけたりします。

そんな考え方を1つでも多く手に入れていきましょう。
そうすれば、きっといつの日か自分でもビックリするくらい投資対効果が高くなるはずです。

もっと記憶について詳しく知りたい方はこの本がオススメです。
 

著者は、若くして記憶の分野で優れた結果を出している池田裕二。
そこらへんにある安易な記憶の指南書ではなく、「記憶」全般についてかなり深く論じられている。脳はどのようにして物を記憶するのか、そもそも人はなぜ記憶するのか、など脳の機能面を解説し、さらにそれらをどう高めらるかを教えてくれる。そして何より素晴らしいのは、素人でも十分に読めるように、多くの例をあげながら具体的にかつ丁寧に説明してくれていることだ。脳への理解を深める最高の本。

 

前書の著者である池田さんと、ほぼ日の糸井さんの対談をまとめた本。
「頭がいい」とか「独創的である」あるいは「名人の極意」「センス」ということが、どのような記憶の組み合わせでできているかが解説されているのは凄く面白い。そして、それらが「学べる」とされているからモチベーションが上がる、上がる。すごく元気と希望のでる本だ。